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1リットルのお湯を作るのにいくらかかる?

今日のネットニュースを読んでいたらパスタを茹でる際の豆知識が載っていました。簡単に説明すると、パスタを茹でる時は麺を投入してから火を止めて規定時間通りに放置すればきちんと茹で上がる、という内容でした。「ガス代が節約できて大助かり」みたいなことが書かれており、ふと、お湯を沸かすのにいくらくらい掛かっているんだろうか、ということを思いました。

なので、今日はガス代について考えてみたいと思います。

ガスの従量料金ですが、都市ガスの今月の料金は1㎥あたりおよそ140円。プロパンガスについては完全に自由化されており、場所や契約によって400円〜600円と幅が広いので気になる場合はお使いのガス会社さんに確認されるのが良いかと思います。

都市ガスとプロパンガスではなぜ値段が違うのか、それにはいくつか事情があるらしいのですが、(らしい、と書いたのは色んな事情が絡み合っているため一概にこれ、という理由を全て網羅して説明するほど知識が無いため)、一番のポイントはは「同じ量のガスでもエネルギーの量が違う」、ということです。詳しくは「プロパンガス 都市ガス 熱量」あたりで検索していただくとわかるのですが、プロパンガスのほうが都市ガスより倍以上エネルギーがある、ということが言えます。(めんつゆのストレートに対し二倍希釈を想像していただくと分かりやすいかと(笑)なお実際にはプロパンガスが24,000kcal/㎥に対して都市ガスだと10,750kcal/㎥)

他にも都市ガスは一度配管を設置すれば恒久的に使えるため密集している都市部ではスケールメリットが活かせますし、配送コストが抑えられます。また逆にボンベを置くスペースも無く、プロパンを配送するメリットは少なくなります。

都市部ほど密集していない地域では配管を巡らせても使用者が少なく埋設コストはメインテナンスコストばかりかかるため、プロパンガスしかチョイスが無い、ということになります。

さて、ここでは1リットルの水を沸騰させるのにいくらくらいかかるか、について考えてみたいと思います。その前に理科の授業で覚えていらっしゃるかわかりませんが、「カロリー」という単位について思い出してみてください。(思い出せなくても大丈夫です)

カロリーの元々の定義は、「1グラム温度標準大気圧下で1上げるのに必要な熱量」である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/カロリー

つまり、1リットルの水を1℃上げるには1キロカロリーが必要となり、80度上げるには(100℃ー20℃=80℃)単純に計算すると80キロカロリーが必要ということになります。

とはいえ、全ての燃料が温度を上げるのに使われるわけではなく、鍋の底から逃げ出したり、空気を温めるのに使われたりするために、ガスコンロの効率は60〜70%ということですから1リットルの20度の水を沸騰させるために使う燃料はおよそ倍近く必要ということになります。そのため、おおよそ160キロカロリー分の熱量を必要とします。

ようやく元となる数字が全て揃いましたので以下、1リットルの20度の水を沸騰させるのにかかるコストを計算してみました。


プロパンガスの場合、160kcal / 24,000kcal/㎥ = 0.0067㎥ x 400〜600円/㎥ = 2.7〜4円


都市ガスの場合、160kcal / 10,750kcal/㎥ = 0.0148㎥ x 140円/㎥ = 2.1円


ご覧の通りそれほど費用は発生していない、というのが個人的な印象です。とはいえ、1日に何度もお湯を沸かしていれば、「チリも積もれば山となる」ですから、以下を心がけることで多少燃料費を安く抑えることが可能となります。

これよりお湯の量の多いお風呂だと、仮に200リットルの20度の水を40度に上げる場合、200,000 x 20 = 4,000kcal必要となるのでプロパンだとおよそ80〜100円、都市ガスだとおよそ52円程度になります。

その1:必要量だけ、沸かす。
お茶を一杯だけ入れるのに1リットルのお湯を沸かす必要はありません。必要最低限の量を沸かせばその分早く安く沸かすことが可能です。

その2:鍋からはみ出た炎は無駄
鍋から外にはみ出た炎はほとんどが空気中に消えてなくなります。(正確には空気を暖めてしまってお湯を沸かすのには使われない)そのため、鍋底にちょうどあたる程度の火力がベストです。私の場合、鍋の上から鍋のふちに沿っててのひらをぐるっとかざして、余計な熱が感じる場合火力を抑えるようにしています。

その3:お風呂は連続で入る
複数の人が別々にお風呂に入る場合、時間が空いてしまいますとその間、自動的に温度を上げる機能がついている給湯器(追い焚き機能や自動機能)の場合無駄にガスを消費してしまいます。(これはガスに限った話ではありませんが)そのため、極力スムーズに時間を開けずにお風呂に入ることが秘訣となります。

賃貸ワンポイント:ところで栃木県の賃貸住宅は多くが少し料金が割高なプロパンガスです。これは当社物件も同じで、宇都宮のど真ん中物件以外は全てプロパンガスとなっております。少し料金が高いな、と感じられた場合、まずはガス会社さんに、ご相談してみてください。プロパンガスは特に自由化が進んでおり、いろんな意味で自由化がされているので、何もしないでいるより、動いた方が良い結果が得られる可能性もあります。(免責事項:どんな結果が出ても当方は責任を負えません)

   

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